私にみえている世界

こんにちは。

PSYCHO-PASS サイコパス 劇場版の感想

お疲れ様です。yasusususuです。

 

ネタバレを含むので、この作品をこれから観る予定で事前に情報に触れるのが苦手な方は、以下を読まないようお願いいたします。

 

 

 

随分と前のことになりますが、公開初日に劇場で観てきました。

PSYCHO-PASSシリーズは、とても大好きな作品で、小説や漫画も全てフォローしています。

 

劇場版は、これまでのシリーズとは若干趣の異なるものだったと思います。

私は、PSYCHO-PASSシリーズのテーマをシビュラシステムという正義を疑う人たちとシビュラシステムに疑問を持ちながらもこれを適正に運用することが現状において最高の全体利益をもたらすと考える常守朱、そしてシビュラシステムという価値観自体との戦いと捉えていました。

 

法は、ある共同体で暮らす人々の全体利益のために人々が作り出したシステムであると言えると思います。そして、全体利益を目指す人々の集まる社会で、法は社会の多数派により作り出されるシステムであると言えるとすれば、法を守るべきであるという立場が多数を占めることになると思います。また、全体利益=正義と考えると、法=正義という価値観が成り立ちうると思います。

PSYCHO-PASSシリーズでは、シビュラシステム=法=正義という価値観が多数派を占める社会が舞台であり、しかも、その多数派は、51%などという単なる形式的な多数派ではなく、ほぼ100%に近い多数派であるという設定になっていると思います。

正義というものが相対的なものでしかなく、価値観である以上、シビュラシステム=正義という価値観以外の正義もまた論理的に存在しうるわけで、そうした価値観の象徴としてのキャラクターが、槙島であり、鹿矛囲であったと思います。

 

私は、劇場版でもこうした価値観の対立というテーマが描かれるのだと予想し期待していました。しかし、劇場版では、法による統治が崩壊した社会へのシビュラシステムの輸出という新たな設定が加わったことによる、自然状態に近いの社会へのシステムの導入の問題とシステム運用の問題がテーマであったと思います。

システムの導入の際に起こる反発と、システムを不正に利用し権力を得ようとするニコラスの行動とが、中心的に描かれていたので、(劇場版という性質も相まって)戦闘シーンに終始していた感があります。

そのため(120分弱ですし仕方がないのかもしれませんが)劇場版での敵であるニコラスの価値観への掘り下げはあまりなく、また、従来からのキャラクターの新たな価値観の発露もあまり感じることができませんでした。

 

ニコラスが、禾生を象徴とするシビュラシステムを構成する存在ではない(シビュラシステムは全体利益を志向する調和のとれた思考をするという前提から漏れる存在である)が故に、システムを個人的権力欲のために利用することがありうるというシビュラシステムへの問題提起がなされましたが、これは、劇場版でのシビュラシステムの輸出という設定ありきの問題提起であり、シビュラシステム自身に内在する問題の描写ではなかったので、シビュラシステムに内在する問題提起を敵キャラクターに象徴させる展開を期待していた私は、少しだけ残念に思いました。

 

それでも十分に楽しむことができましたが、シビュラシステムへのさらなる問題提起を今後のメディア展開に期待したいと思います。

 

なお、ニコラスから溢れ出るアララギさんに違和感を覚えたのは、私だけではないと信じています。

 

PSYCHO-PASSシリーズ関連書籍については下記記事を参照ください。

 

PSYCHO-PASS サイコパス 関連書籍まとめ - 私にみえている世界

 

 

 

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